3列シートのSUVなら、大人数が乗れて、荷物もたくさん積めます。
とはいえ、いま売られているSUVの多くが2列シートの5人乗りなので、3列シートの6〜8人乗りは意外と少数派です。
というわけで今回は、3列シートの6〜8人乗りSUVを国産車・輸入車問わず紹介したいと思います。
3列シートSUV① マツダ CX-8

マツダ CX-8
大きめのフロントグリルに大きな体躯。大型SUVたる”ゴツさ”を持ちながら、流麗なデザインも合わせ持つ素晴らしい意匠です。
外観をパッと見た限りでは2列シート仕様のCX-5とかなり似ているのですが、室内は当然ながらCX-8のほうが大きくなっています。
シートアレンジは豊富で、3列目のシートを倒せばフラット空間が広がります(ただし、シートタイプによってアレンジに違いがあるので注意)。
常時3列目のシートを使う(常に6〜7人で乗る)場合には活用する機会は少ないかもしれませんが、たまに3列目のシートを使うような人の場合はフラットにしておくことで荷物の積み下ろしが非常にラクになります。
「3列目に乗り込むときは窮屈」というイメージを持っている人も多いと思いますが、CX-8は後席ドアの開口形状が広くなっているため、出入りしやすくなっています。

後席ドアの開口形状が広くなっている
ちなみに、CX-8の2列目シートは以下の3タイプから選ぶことができます。
- 【6人乗り】キャプテンシート&セカンドシートアームレスト付コンソール
- 【6人乗り】キャプテンシート&角度調節機構付アームレスト(センターウォークスルー)
- 【7人乗り】6:4分割可動式ベンチシート
【6人乗り】キャプテンシート&セカンドシートアームレスト付コンソール

【6人乗り】キャプテンシート&セカンドシートアームレスト付コンソール
2列目のシートの乗り心地を重視したタイプです。座席のホールド感もあり、3種類の中では最も乗り心地が良い仕様になっています。
電動スライド&リクライニング機構と、暑い季節などの快適性を高めるベンチレーション機能を搭載しているので、2列目シートはかなり快適です。
中央にアームレストが付いているため、3列目に乗り込むには、2列目シートを前に倒して、横から出入りする必要があります。
3列目シートに人が多く乗る場合は少々不便かもしれませんが「日常使いは2列目シートだけで十分」という人にはコチラがおすすめ。
【6人乗り】キャプテンシート&角度調節機構付アームレスト(センターウォークスルー)

【6人乗り】キャプテンシート&角度調節機構付アームレスト(センターウォークスルー)
2列目のシートそれぞれにアームレストが付き、その間にはスペースがあります。そのため、3列目シートへの出入りが非常に容易です。
2列目シートの乗り心地も確保しつつ、3列目シートへのアクセスも犠牲にしたくないという人におすすめ。
25S以外のグレードには、前席大型コンソールボックス後端にカップホルダーと充電用USB端子をそれぞれ2つずつ備えているので、ちょっとした長旅もエンジョイできそうです。
【7人乗り】6:4分割可動式ベンチシート

【7人乗り】6:4分割可動式ベンチシート
2列目シートに3人座ることができる、唯一の7人乗り仕様です。
2列目がベンチシートになっているため、前に倒して折りたたんだときに広大なフラット空間を生み出すことができます。
3列目シートに乗り込む場合、2列目シートを前にスライドさせる必要があります。とはいえ、ショルダー部のレバーを引き上げるだけで簡単にスライドさせることができるのでそこまで不便は感じないでしょう。
また、L Packageグレードは座面横のスイッチでもスライドを操作できるワンタッチウォークイン機構を備えているので、非常に簡単な操作で3列目シートに乗り込むことが可能です。
- マツダ CX-8 価格(税込)
- 25S ¥2,948,000〜
- 25S PROACTIVE ¥3,406,700〜
- 25S L Package ¥3,968,800〜
- 25T L Package ¥4,352,700〜
3列シートSUV② トヨタ ランドクルーザー

画像:トヨタ公式サイト

旧型ランドクルーザー
日本のみならず世界からも愛されるランドクルーザー。現行モデルには5人乗りと8人乗りがラインナップされています。
5人乗りも8人乗りも、どちらも全長 4,950mm、全幅 1,980mm なのでボディサイズは変わりません。
ランドクルーザーの魅力の一つが、シートアレンジの豊富さです。室内の大きさを生かして、シートをいろいろな用途に活用できます。
多くの車の後部座席は前に倒す仕様になっていますが、ランドクルーザーは倒すだけでなく、2列目シートを跳ね上げることができます。
座席を跳ね上げることによって、後席を完全なフルフラットにすることができます。多様な荷物を積むことはもちろん、車中泊の用途も広がりますよね。
ちなみに3列目シートは跳ね上げ式です。跳ね上げ式だと空間が犠牲になりがちですが、ランドクルーザーの全幅 1,980mmというサイズの大きさが上手く活かされているので十分な広さが確保されています。
跳ね上げ式にすることで高い荷物も積めるため、空間をより有効活用することができます。たとえば、ちょっとした高さの観葉植物なんかも立てたまま運ぶことができちゃいますよね。
3列目シートが跳ね上げ式の車種は意外と希少なので、後席のスペースを活用したい人はランクルが非常に有力な選択肢になるかと思います。SUVでこれほどのフルフラットを実現できる車種は少ないですからね。
トヨタ・ランドクルーザー 300 | 価格 | 燃費(WLTCモード) |
---|---|---|
GX 3.5L ガソリン(5人乗り) | 5,100,000 円 | 8.0km/L |
AX 3.5L ガソリン(7人乗り) | 5,500,000 円 | 8.0km/L |
VX 3.5L ガソリン(7人乗り) | 6,300,000 円 | 7.9km/L |
ZX 3.5L ガソリン(7人乗り) | 7,300,000 円 | 7.9km/L |
ZX 3.3L ディーゼル(5人乗り) | 7,600,000 円 | 9.7km/L |
GR SPORT 3.5L ガソリン(7人乗り) | 7,700,000 円 | 7.9km/L |
GR SPORT 3.3L ディーゼル(5人乗り) | 8,000,000 円 | 9.7km/L |
3列シートSUV③ トヨタ ランドクルーザープラド
現行のランドクルーザープラドには5人乗りと7人乗りがラインナップされています。
3列目シートを格納することでフラットな空間が生まれるので、荷物の積み下ろしも非常にラクです。
2列目シートの格納時はやや傾斜がありますが、3列目シートはほぼ完全フラットになります。そのため、アウトドアで使うクーラーボックスなどを安定して積むことができます。
シートは電動スイッチだけで可動できるので、非常にラクにシートアレンジを変えることができます(手動タイプもある)。
また、3列目シートの足元を低床化したことで、乗り心地が良くなっています。
「3列目=窮屈」というイメージは払拭されるはずです。ただし、シートの質感(および見た目)は「補助席」っぽさが否めません。
- ランドクルーザープラド 価格(税込)
- 【ガソリン】3,621,000円〜4,298,000円
- 【ディーゼル】4,285,000円〜5,530,000円
3列シートSUV④ ホンダ CR-V
CR-Vには5人乗りと7人乗りがラインナップされており、7人乗りが3列シート仕様となっております。
CR-Vの特徴は2列目シートの構造です。2列目シートを前後にスライドできる他、跳ね上げて格納することもできます。

CR-Vの2列目シート
3列目シートに乗り入れるときに跳ね上げるのが少々面倒に感じるかもしれませんが、跳ね上げ式によってフラットにすることも可能です。
また、2列目と3列目のシートを倒すことで後席全体をフラットな空間にすることができます。長尺の荷物も積めるようになるので、活用範囲が広がります。

CR-Vをフルフラットにする
全長が4,650mmしかないので、正直なところ3列目の座り心地は快適とは言えないでしょう。
「たまに3列目のシートを使うことがある」という人におすすめの車種です。
個人的には内装の質感が非常に良く、レザーシートも用意されているのが好みです。
ホンダ・CR-V(FF/5人乗り) | 価格 | 燃費(WLTCモード) |
---|---|---|
EX | 3,361,600円〜 | 14.2km/L |
EX・Masterpiece | 3,686,100円〜 | 14.2km/L |
EX・BLACK EDITION | 3,774,100円〜 | 14.2km/L |
e:HEV EX | 3,925,900円〜 | 21.2km/L |
e:HEV EX・Masterpiece | 4,250,400円〜 | 21.2km/L |
e:HEV EX・BLACK EDITION | 4,338,400円〜 | 21.2km/L |
3列シートSUV⑤ 日産 エクストレイル
エクストレイルは2列シート仕様と3列シート仕様の2種類に分かれています。
どの仕様でも全長4,690mmなので、3列目の空間は狭めです。
3列目シートの格納はいたってシンプルな可倒式。前に倒すことでフラットな空間をつくることができます。
2列目のシートを前後にスライドさせることができるので、3列目の足元を広く取ることはできますが、全長が短いのでどっちみち窮屈になってしまいます。
エクストレイル自体が3列目シートをそこまで全面に打ち出していません。
たしかく価格はお手頃ですが「3列シートが必須!」という人が選ぶ車としてはちょっと物足りない印象を受けます。
日産・エクストレイル | |
---|---|
全長 | 4,690mm |
全幅 | 1,820mm |
全高 | 1,730mm |
ホイールベース | 2,705mm |
パワートレイン | MR20DD型 2.0L 直4 DOHC |
WLTCモード燃費 | 13.2 km/L |
新車価格帯 | 3,161,400円 〜 |
- エクストレイル 3列シート仕様 価格(税込)
- 3,119,600円 〜 3,565,100円
3列シートSUV⑥ 三菱自動車 アウトランダー

アウトランダーPHEV
現行モデルのアウトランダーはすべてのグレードが7人乗りなので、必然的にすべてが3列シート仕様になっています。
2列目、3列目ともに可倒式シートとなっており、前に倒すとフラットな空間が生まれます。
さすが三菱自動車(?)という感じで、アウトドアで大量の荷物を積むときにも大いに役立ってくれるでしょう。

アウトランダーのシート

アウトランダーのシートアレンジ
後席はほぼ完全なフラットになりますし、約174cmの長さがあります。ベッドパッドなどを持ち込めば車中泊も苦ではないでしょう。
ただし、全長は4695mmと決して大きくはないので、3列目シートに長時間乗ってドライブするのはちょっとしんどそうです。
- アウトランダー 価格(税込)
- 2,725,800 円 〜 3,421,000 円
僕が買うならコレ!ランキングベスト3
- 第1位 マツダ CX-8
- 第2位 ホンダ CR-V
- 第3位 トヨタ ランドクルーザー
CX-8をトップに選んだ理由は、まずデザインのかっこよさです。そして、全長 4,900 mmというロングサイズなので、3列目のシートを有意義に活用できるところに魅力を感じました。
価格も300万円台から450万円代と、比較的お手頃なのも魅力です。
第2位はCR-Vとランクルで迷いました。シートアレンジやブランド力、さらにはリセールバリューなどを考えるとランクルのほうが魅力的です。
ただ、ランクルは価格も維持費も高くつくので、購入後のことを考えてCR-Vを上位に選びました。
正直なところ、燃費や保険料のことを考慮しないのであれば、ランドクルーザーが断トツの1位です(笑)
ちなみに、3列仕様の大型SUVは、価格も大きくなりがちなので、購入予算の計画はしっかり立てておくようにしましょう。
いま乗っている車を高く売ることができれば、予算が大幅にUPすることもあるので、高く売れるお店に査定してもらうのがおすすめです。