SUVといえば大きくて大容量!みたいなイメージを持つ人も多いですが、最近は本当に多様ですよね。
これ本当にSUVなの?!みたいな、コンパクトタイプもどんどん登場しています。
そこには当然5人乗りSUVもたくさんあって、むしろ7人乗りよりも選択肢は豊富です。
ここでは国産車のSUVに焦点を絞って、おすすめのSUVをまるごと完全網羅してご紹介します。
トヨタの5人乗りSUVは全部で6車種
まずはトヨタからです。トヨタは特にSUVのラインナップが豊富で、なんと5人乗りは6車種もあります。
正直、よく食い合わないなと思うくらいですが、それぞれにちゃんと個性があるから成立しているとも言えるわけです。
- ・CH-R
- ・ハイラックス
- ・ハリアー
- ・RAV4
- ・ランドクルーザー
- ・ランドクルーザープラド
CH-R
CH-Rに関しては、その独特な見た目もあるので「これは他のメーカーとも差別化が図れているな」と思う車種です。トヨタ車のSUVのなかでも異彩を放っているといえるでしょう。
正直、CH-Rはデザインで買う車だと思っています(好きな人は、だけど)。僕はこの車のデザインがかなり苦手なので絶対に買わないですが、好きは人にはドハマリするデザインじゃないかと思います。
ハイブリッドモデルもありますし、トヨタセーフティセンスなどの安全装備も付いているので、機能面で大きく不足するところはありません。
ただ、デザインを優先したせいで後方の視認性がかなり悪いので、運転はしやすいとは決していえない車です。
- 価格:2,290,000円〜
- 燃費:15.4〜16.4km/L(ガソリン車)

ハイラックス
ハイラックスは見た目でわかるように、ピックアップトラックです。なので、一般家庭で乗るような車ではないことはたしか。林業をやっていたり、土木関係のお仕事をしている人に使われるような車です。
ただ、こうしてピックアップトラックをラインナップに入れてくるトヨタの多様性には拍手を送りたいですね。車好きとしては大歓迎です。
ハイラックスは全長5m超えの大型サイズなので、運転にはかなり気を使います。あと、駐車場も下手したら入らない可能性もあるので、事前チェックは必須ですね。
燃費は決してよくありませんが、ディーゼル(軽油)なので燃料代は意外と安くつくと思います。
- 価格:3,321,000円〜
- 燃費:11.8km/L
ハリアー
ハリアーも独自のブランド色が強い車ですね。初代が1997年モデルなので、その歴史を考えると当然ですが、その頃から「高級感のあるSUV」を打ち出していたわけですから、これはすごいです。
他社メーカーもラグジュアリーSUVに参入したことがありますが、上手くいっていません。現在だとハリアーに対抗できるのはマツダCX-5くらいでしょう(ちょっと車格は落ちるけど)。
それくらい、ハリアーは独自のブランドを確立しました。それは広告の打ち出し方が上手いというのもあるんですが、内装の質感を磨いたり、率先してハイブリッドモデルを採用たりと、絶えずあたらしい取り組みをしてきた成果だと思います。
価格こそ300万円弱〜とお高いですが、ハリアーは値落ちがしにくい車種として有名です。
次に買い替えるときのことも考えると、ハリアーのリセールバリューの高さはかなり魅力的ですね。
- 価格:2,949,480円〜
- 燃費:12.8km/L 〜(ガソリン車)
RAV4
RAV4はもともと日本で販売していた車が終了となり、その後アメリカで売れに売れて、再び日本に帰ってきたという車です。
その見た目の変化は凄まじく、初代モデルと現行モデルのちがいは笑ってしまうくらい違います。

RAV4初期型
昔のモデルを知らない人は「RAV4ってこんなにコンパクトだったの?」って驚くと思います。そもそも3ドア仕様だったのも驚きですよね。
モデルチェンジを重ねればデザインが変わるのは当然ですが、ここまで味付けが変わる車種もなかなか珍しいです。
現行モデルは精悍な顔つきでなかなかカッコいいです。最近のトヨタ車は本当にひどいデザインばっかりだったので、新型RAV4を見たときは一安心しました。
サイズが大きめながら全グレードが5人乗りなので、車内の荷室容量が多いのも魅力の1つです。CH-Rのようにルーフからリアにかけてのラインを極端に絞ってないので、車内は広く感じると思います。
アウトドアをガツガツ楽しみたい人にとって、この5人乗りSUVは有力な選択肢になるでしょう。僕も欲しいです。
- 価格:2,608,200円〜
- 燃費:15.2km/L 〜(ガソリン車)
ランドクルーザー
世界を代表するSUVがランドクルーザーです。ランクルという愛称は、車好きじゃなくても聞いたことがあるでしょう。
ランクルは基本的に7人乗りです。ラインナップを見ると、基本は7人乗りで、一部グレードに5人乗りが設定されているという感じになります。
ランクルは走破性が高い堅牢なつくりを持ちながら、内装の豪華さも磨き続けるという異色の存在です。プレミアムSUVといってしまうのは簡単ですが、ランクルについてはそういった形容があまり似合わない気もします。
ランクルの弱点をあえて挙げるとこんな感じでしょうか。
- ・燃費が悪い
- ・ガソリン代が高い(ハイオク)
- ・排気量が多い(自動車税が高い)
- ・保険料が高い(盗難が多いため)
- ・ボディサイズがでかいから運転が大変
正直、ランクルに乗るには相応の覚悟が必要だと思います。誰もが憧れる車でありながら、実際に乗れる人が少ないのはこうしたいくつものハードルがあるからです。
ただ、これだけのマイナスポイントに目をつむってまでして乗りたい気持ちにさせてくれるのもランクルの凄さなんですよね。
だから僕は、街ナカでランクルを乗っている人を見ると「この人はすごい。ランクルのマイナスをすべて飲みこんで覚悟を決めた人なんだ」と思ってしまいます(笑)
- 価格:4,739,040円〜
- 燃費:6.9km/L 〜

ランドクルーザー プラド
ランドクルーザープラドは、その名のとおりランクルの兄弟車的な位置づけです。
「本家ランクルとなにがちがうの?」という疑問が真っ先に浮かぶと思いますが、ちがいをまとめると以下のような感じになります。
- ① ボディサイズがちがう(プラドのほうが小さい)
- ② エンジンがちがう(プラドのほうが性能が低い)
- ③ グレードや乗車人数がちがう(プラドのほうが多様)
- ④ 走破性能のちがい(プラドはオンロード重視)
乱暴な言い方をすれば、「本家ランクルを、もっとカジュアルに仕上げた」のがランクルプラドというわけです。
とはいえ、ランクルプラドにも十分な走破性があるし、ランクルが持っているブランド力やリセールバリューも持ち合わせています。
自動ブレーキシステムなども搭載しているので、安全面でもそれなりの安心感を得られるはずです。
ちなみにランクルプラドも7人乗りと5人乗りを選ぶことができます。
- 価格: 3,538,080円〜
- 燃費:9.0km/L 〜
日産の5人乗りSUVはエクストレイルとジューク
日産のSUVはエクストレイルとジュークという2つのモデルです。
こうしてトヨタと比較してみると、その少なさに驚かされますね。ジュークはモデル末期だし(現在は生産終了)。
エクストレイル
エクストレイルは基本的に2列シートの5人乗りですが、3列シートの7人乗りを選ぶことも可能です。
日産はエクストレイルにかなり入れ込んでいて、プロパイロットをいち早く搭載した車種がこのエクストレイルでもあります。まあ、世界的にSUVが流行っていることを考えると賢明な選択といえるのかもしれません。
というか、エクストレイルの他にSUVのモデルが育ってないので、エクストレイルに注力せざるを得ないというのが実態、という見方もできます。
エクストレイルの全長は約4.7mとSUVのなかでは標準的なサイズ感です(参考までに、ランクルは約4.9m)。
3列シートにしても全長は変わらないので、正直7人乗りのエクストレイルはかなり窮屈です。なので5人乗りを選んだほうが現実的だと思います。
SUVにしては珍しく、12色という多彩なカラーリングを選べるのもエクストレイルの1つの魅力といえるでしょう。車選びとカラー選びは切り離せないですからね。
安全性および走行性能はライバル車と比べても遜色ありません。トヨタ車だと、CH-RとRAV4が競合車種です。
- 価格: 2,231,280円〜
- 燃費:16.4 km/L 〜

ジューク
ジュークは2010年にフランスで発表された、比較的あたらしいモデルです。2019年6月現在、モデルに大きな改良は加えられておらず、その独特なデザインは変わっていません(追記:すでに生産終了)。
正直、一般的に考えられているSUVの使い勝手の良さはジュークにはないと思います。どちらかというと走行性能とデザインに割り切った車だからです。
これほどデザインで買う車はないですね。「好きな人にはどストライク、嫌いな人は見たくもない」そんなデザインです。ちなみに僕は後者です。
内装も前時代的な安っぽいつくりになっているので、特筆すべきところはありません。
- 価格: 1,975,320円〜
- 燃費:14.2 km/L 〜
ホンダの5人乗りSUV
ホンダのSUVは「CR-V」と「ヴェゼル」の2車種です。
ざっくりいうとCR-Vはちょっと高級なSUV、ヴェゼルは大衆向けSUVという感じになっています。
住み分けはハッキリしているので、ちがいはわかりやすいと思います。
CR-V
CR-Vをはじめて見たとき「これまた不細工な車だなー」と思いました。CR-Vの歴史は1995年からと長いんですが、初代モデルが一番すっきりしていて良いデザインでした。
一時期は日本での販売を終了していたんですが、海外でウケたことと、SUVの流行もあって日本でも復活したという経緯があります。
座席については5シーターと7シーターを選ぶことができます。ただ、全長が約4.6mしかないので、7シーターは窮屈になること必至です。
内装の質感は、ホンダが全面に打ち出しているだけあって上質な仕上がりです。レザーシートも設定されているので、SUVらしからぬ高級感をまとっています。
後席をフルフラットに倒すことができるので、荷物を積んだり車中泊をしたりといった多様な使い方も可能です。SUVに乗るなら、いろんな使い方をしたいですよね。
外観こそ洗練されていませんが、ひとたび座席に乗り込めばかなり充実した空間を満喫できると思います。
- 価格: 3,230,280円〜
- 燃費:15.0 km/L 〜
ヴェゼル
一時期はSUV販売台数ナンバーワンにも輝いたヴェゼルですが、最近はトヨタ・CH-RやRAV4に押され気味です。
モデルチェンジの間隔の関係で仕方ない部分ではあります。誰でも新型モデルのほうが欲しいですからね。
ヴェゼルのフルモデルチェンジは2020年か2021年と言われていますので、それまでは小幅なマイナーチェンジになると思います。
ヴェゼルはデザインに大きなクセがなく、それが人気のひとつであることは間違いないでしょう。またコンパクトで取り回しもいいので、女性でも運転しやすいはずです。
個人的にはブラウンの本革シートを積極的に採用してくれるホンダに好印象を抱いているんですが、ヴェゼルにも本革シートが設定されています。
安全装備であるHonda SENSINGは全車標準装備なので、どのグレードを選んでも不足なく付いてくるのが嬉しいですね。
最近のデザイン優先のSUVにありがちな後方の視認性については、ヴェゼルはバッチリ確保していますので、運転のしやすさは問題ありません。
- 価格: 2,075,000円〜
- 燃費:19.6km/L 〜

マツダの5人乗りSUVはCX-3とCX-5
マツダはCX-3とCX-5という2つの5人乗りSUVがあります。CX-8というモデルもありますが、これは6〜7人乗りのためここでは除外します。
マツダのSUVは数字でサイズが分かれている(数字が大きいとサイズもデカイ)ので、区別しやすいと思います。
CX-3
マツダの最もコンパクトな5人乗りSUVがCX-3です。全長は約4.2mとSUVのなかではかなり小さい部類に入ります。
コンパクトで上質な5人乗りSUVということで考えると、じつは競合が少ないジャンルです。
マツダの内装デザインは本当に装飾がシンプルなんですが、素材の魅せ方が上手いせいか、すごく高級感があるんですよね。
CX-3についてはサイズが小さいので、5人が乗った状態で長距離移動は少しきついかもしれません。後席のニースペース(前席シートと膝の間隔)も決して広くありません。
安全性能については夜間や暗い場所での歩行者検知機能に磨きをかけるなど、申し分ありません。最近のマツダは衝突安全テストでも評価が高いです。
全車種の全グレードに「i-ACTIVSENSE」という先進の安全技術を採用しているので、どのモデルを選んでも安全性が高いというのがマツダの魅力でもあります。
- 価格: 2,075,000円〜
- 燃費:19.6km/L 〜
CX-5
CX-3よりもサイズをひとまわり大きくしたのがCX-5です。ただサイズを大きくしただけ、と思われがちですが、フロントマスクのデザインがちがいます。
グリルがCX-3より大きく、フロントライトがより切れ長になっていて、CX-3よりも風格があります。
サイズが大きいぶん、乗車スペースも確保されているので、5人乗りでの長距離ドライブも快適です。
後席シートは分割して倒せるので、アウトドアグッズを収納したり、大量の買い物をしたりなんてときにも活躍してくれるでしょう。
気になるのは燃費の悪さですかね。このサイズのSUVでは仕方のないことですが、現行モデルではガソリン車しか設定されていないため、燃料代が気になるところ。今後のハイブリッド車などの登場が待たれます。
- 価格: 2,883,600 円〜
- 燃費:12.6km/L 〜
スバルのSUVは「フォレスター」と「XV」
スバルのSUVは「フォレスター」と「XV」の2車種です。
厳密なところでいうと、「XVはインプレッサの車高が高い版」のようなつくりですが、SUVに分類されます。
フォレスター
フォレスターはスバルのなかで一番大きなボディサイズを持つ車で、いずれのグレードも5人乗りです。
SUVでありながら、高級感があり、オプションでは本革シートも選択可能です。
安全面ではアイサイト搭載で、衝突回避やレーンキープアシストなどが機能するので安心ですね。
フォレスターは他のライバル車に比べて、車のユーティリティ(使い勝手)にかなりこだわっています。
たとえば後部座席の人に向けた細かいポケットなどは、なかなか思いつかない配慮です。後席専用のUSBケーブルを全車に設置しているのも珍しいですね。
燃費は決してよくありませんが、SUVのなかではバランスが取れた車種です。家族みんなで乗る機会が多い人にとっては、良い選択肢になるでしょう。
- 価格: 2,808,000円〜
- 燃費:13.2km /L 〜

XV
XVはインプレッサスポーツをベースにしたSUVです。
安全性はスバル車のなかでも特に高く、衝突安全性についてはスバルグローバルプラットフォームを採用したことにより効率的に衝撃を吸収できるようになっています。
あと、歩行者用のエアバッグも搭載しているので、万が一歩行者とぶつかったときにも被害を軽減できます。
使い勝手については車体自体が大きくないので積載量は380L程度ですが、開口部が広く取られているので荷物に出し入れがしやすくなっているのが特徴です。
あくまでもインプレッサスポーツがベースになっていることもあり、SUVとしてはかなりコンパクトな部類に入ります。なるべく小回りの効くコンパクトサイズが欲しい、という人にはXVがおすすめです。
- 価格: 2,138,400円〜
- 燃費:16.2km/L 〜

スズキのSUV
スズキのSUVは意外と多彩で以下の4車種が用意されています。
- ・エスクード
- ・SX4 S-CROSS
- ・クロスビー
- ・ジムニー(シエラ)
クロスビー
このうち、特色があるのはクロスビーとジムニーですかね。
クロスビーは軽自動車のハスラーがヒットしたことを受けて、そのコンセプトをそのまま普通車のSUVに仕立てたような車です。
当然ながらサイズはハスラーよりも大きいですが、デザインは非常に似ています。
ただ、クロスビーのほうが内装が充実していて、車好きでも惹きつけられるデザインです。特にセンターコンソールのデザインはコックピットを思わせるような配置になっています。
マイルドハイブリッドシステム搭載なので、加速時にモーターを使用することで低燃費を実現しています。
かわいいコンパクトSUVということであれば、クロスビーは他社メーカーにはないキャラクターなのでおもしろいかもしれません。
- 価格: 2,003,400円〜
- 燃費:20.6km/L 〜
ジムニー
ジムニーは軽自動車登録で、同じデザインでオーバーフェンダーを採用しているのが普通車登録のジムニーシエラです。
2018年に新型が登場し、原点回帰を図るかのような四角いボディが大きく注目されました。
いや、本当にこういうデザインをあらためて作ってくれたスズキさんには感謝しかないですね。
ジムニーの持ち味はその見た目の良さもあるんですが、堅牢なラダーフレームを採用したことで、走破性と頑丈さが引き継がれています。
ひとつ残念なのは安全性能です。各国の安全評価アセスメントでは、あまり良い評価が出ていません。特に衝突安全については不安が残ります。
ジムニーに関してはデザインだけでも買うに値する車だとは思いますが、安全性については他のSUVに及ばないことを覚えておきましょう。
- 価格: 1,458,000円〜
- 燃費:13.2 km/L 〜

僕の個人的おすすめ5人乗りSUV ベスト3
- ① トヨタ・RAV4
- ② ホンダ・ヴェゼル
- ③ スバル・フォレスター
人それぞれ車を選ぶ基準は異なりますが、僕は「デザイン」と「安全性」を重要視します。
RAV4は王道のSUVっぽさがあって、フロントデザインの堂々とした面構えが好きなのでナンバーワンにしました。あと新型モデルということもあって、装備が充実していますね。
ヴェゼルはシンプルなデザインと、視認性の良さが要因で2位に選んでいます。フルモデルチェンジが楽しみな1台です。
フォレスターは安全性や装備は良いのですが、デザインが好みではないので3位です。
5人乗りSUVはラインナップが充実しています。ということは、車を買うときの値引き交渉でも「ライバル車を引き合いに出す」ことで、値引き額を多く引き出せます。
ここで紹介したSUVをチェックして、少なくとも2〜3台を比較しながら、上手く値引き交渉を進めるようにしましょう。