積極的に運転を楽しみたいのでマニュアル車が欲しいけれど、同時に安全のことを考えると自動ブレーキ機能も欲しい、と考えている方もいるはずです。
今回は、そんなワガママな希望をかなえてくれる車種はあるの?という疑問にお答えします。
自動ブレーキ付きのマニュアル車は国産車に9車種、輸入車に4車種あり!
結論から言いますと、自動ブレーキ付きのマニュアル車は存在します。
自動ブレーキ付きのマニュアル車が設定されている車種は、以下に示すように国産車に9車種、輸入車に4車種あります。
自動ブレーキ付きの国産マニュアル車
メーカー | 車名 | グレード |
---|---|---|
トヨタ | カローラアクシオ | 1.5G/1.5X |
トヨタ | カローラフィールダー | 1.5G/1.5X |
ホンダ | フィット | 13G・F(※メーカーオプション設定)RS・ホンダセンシング |
マツダ | デミオ | 13S/13Sツーリング/13SツーリングLパッケージ15XD/15XDツーリング/15XDツーリングLパッケージ |
マツダ | アクセラスポーツアクセラセダン | 15C/15S/15Sプロアクティブ/15S Lパッケージ22XD Lパッケージ(※アクセラスポーツのみ) |
マツダ | アテンザセダンアテンザワゴン | XD/XDプロアクティブ/XD Lパッケージ |
マツダ | CX-3 | XD/XDプロアクティブ/XD Lパッケージ |
スズキ | スイフト | RSセーフティパッケージ装着車XLセーフティパッケージ装着車 |
スズキ | スイフトスポーツ | セーフティパッケージ(全方位モニター用カメラパッケージ装着車) |
自動ブレーキ付きの輸入マニュアル車
メーカー | 車名 | グレード |
---|---|---|
BMW | 2シリーズクーペ | M240iクーペ |
BMW | 3シリーズセダン | 320iスポーツMT/320i Mスポーツ |
BMW | M2クーペ | – |
BMW | M4クーペ | – |
各車種の自動ブレーキの性能を解説!
続いて、各車種に装備される自動ブレーキの性能について解説します。
トヨタ「カローラアクシオ」および「カローラフィールダー」
トヨタの自動ブレーキは「プリクラッシュセーフティシステム」と呼ばれ、以下の機能を備えています。
- ・レーザーレーダー+単眼カメラで先行車を検知し、衝突の可能性があると判断するとブザーでお知らせ
- ・ブザーが鳴っているときにブレーキを踏むと、強力なブレーキアシストが作動
- ・ブザーが鳴っているにも関わらずブレーキを踏まなかった場合は、自動ブレーキが作動(※作動速度域は約10km/h~80km/h)
ホンダ「フィット」
ホンダの自動ブレーキは「CMBS(衝突軽減ブレーキ)」と呼ばれ、以下の機能を備えています。
- ・ミリ波レーダー+単眼カメラで先行車や歩行者を検知し、衝突の可能性があると判断するとブザーとメーター内表示でお知らせ
- ・ブザーが鳴っているときにドライバーがブレーキを踏むと、強力なブレーキアシストが作動
- ・ブザーが鳴っているにも関わらずブレーキを踏まなかった場合は、自動ブレーキが作動(※作動速度域は約5km/h~80km/h)
マツダ「デミオ」「アクセラスポーツ/セダン」「アテンザセダン/ワゴン」「CX-3」
マツダの自動ブレーキは、「アドバンストSCBS(アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート)」と「SBS(スマート・ブレーキ・サポート)」の2種類があります。
- アドバンストSCBS(※全車に標準装備)
- カメラで先行車や歩行者を検知し、衝突の可能性があると判断すると自動ブレーキが作動(※作動速度域は対車両が約4km/h~80km/h、対歩行者が約10km/h~80km/h)
- SBS(※一部車種・グレードに標準装備またはメーカーオプション設定)
- カメラとミリ波レーダーで先行車を検知し、衝突の可能性があると判断すると音や表示で警告、さらには自動ブレーキが作動(※作動速度域は約15km/h以上)
スズキ「スイフト」および「スイフトスポーツ」
スズキの自動ブレーキは「デュアルセンサーブレーキサポート」と呼ばれ、以下にあげる3つの機能を備えています。
- ・レーザーレーダー+単眼カメラで先行車や歩行者を検知し、衝突の可能性があると判断するとブザーとメーター内表示でお知らせする「前方衝突警報機能」(※作動速度域は対車両が約15km/h~100km/h、対歩行者が約15km/h~60km/h)
- ・システムが先行車や歩行者との衝突の可能性が高いと判断した状態で、ドライバーが強くブレーキを踏むとブレーキアシストが作動する「前方衝突被害軽減ブレーキアシスト機能」(※作動速度域は対車両が約15km/h~80km/h、対歩行者が約15km/h~60km/h)
- ・システムが衝突が避けられないと判断すると自動ブレーキを掛ける「自動ブレーキ機能」(※作動速度域は対車両が約5km/h~100km/h、対歩行者が約5km/h~60km/h)
BMW「2シリーズクーペ」「3シリーズセダン」「M2クーペ」「M4クーペ」
BMWの自動ブレーキは「前車接近警告機能」および「衝突回避・被害軽減ブレーキ」と呼ばれ、以下の機能を備えています。
- ・先行車や歩行者と衝突の可能性があると判断するとメーター内表示でお知らせ
- ・先行車に急接近した場合は警報音でお知らせすると同時にブレーキ圧を高め、ドライバーの急ブレーキ操作に対応
- ・システムが衝突を避けられないと判断した場合は自動ブレーキが作動
各車種に備わる自動ブレーキ以外の安全運転支援システムを紹介!
さきほど紹介したマニュアル車には、自動ブレーキ以外にも運転をサポートするためのさまざまな安全運転支援システムが装備されています。
せっかくの機会なので、自動ブレーキ以外の安全運転支援システムについても紹介しましょう。
トヨタ「カローラアクシオ」および「カローラフィールダー」
両車種には、「トヨタセーフティセンスC」と呼ばれる安全運転支援システムが装備されます。
自動ブレーキの「プリクラッシュセーフティ」のほかに、次にあげる2つの機能が備わります。
- ・車線を逸脱しそうになるとブザーとディスプレイ表示によりお知らせする「レーンディパーチャーアラート」
- ・先行車や対向車の有無に応じてヘッドランプのハイ/ロービームを自動で切り替える「オートマチックハイビーム」
ホンダ「フィット」
「ホンダセンシング」と呼ばれる安全運転支援システムが装備されます。
自動ブレーキの「CMBS」のほかに、以下にあげる7つの機能が備わります。
- ・障害物があるにも関わらずアクセルを踏み込んだときに急発進を防止する「誤発進抑止機能」
- ・歩行者との衝突をステアリング操作の支援により回避する「歩行者事故低減ステアリング」
- ・車線からの逸脱を表示とステアリング振動、およびステアリング操作の支援により回避する「歩行者事故低減ステアリング」
- ・先行車と一定の距離を保ちながら自動追従走行をおこなう「ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)」
- ・車線中央を走行できるようステアリング操作を支援する「LKAS(車線維持支援システム)」
- ・停車時に先行車が発進したことを音と表示でお知らせする「先行車発進お知らせ機能」
- ・道路標識をメーター内に表示して見落としを防ぐ「標識認識機能」
マツダ「デミオ」「アクセラスポーツ/セダン」「アテンザセダン/ワゴン」「CX-3」
「アイ・アクティブセンス」と呼ばれる安全運転支援システムが装備されます。
自動ブレーキの「アドバンストSCBS」および「SBS」のほかに、以下の機能が設定されます。
- ・状況に応じヘッドランプの照射範囲を自動制御する「ALH(アダプティブ・LED・ヘッドライト)」
- ・先行車や対向車の有無に応じてヘッドランプのハイ/ロービームを自動で切り替える「HBC(ハイビーム・コントロール・システム)」
- ・ステアリングの角度や車速に応じてヘッドランプの向きを自動制御する「AFS(アダプティブ・フロントライティング・システム)」
- ・車線を逸脱しそうになるとステアリング振動または警報音によりお知らせする「LDWS(車線逸脱警報システム)」(※全車に標準装備)
- ・斜め後方から接近する車両を検知するとドアミラー鏡面のインジケーターターや警報音によりお知らせする「BSM(ブラインド・スポット・モニタリング)」(※全車に標準装備)
- ・後退時に後方左右から接近する車両を検知するとドアミラー鏡面のインジケーターターや警報音によりお知らせする「RCTA(リア・クロス・トラフィック・アラート)」(※全車に標準装備)
- ・後退時に障害物との衝突の可能性があると判断すると自動ブレーキが作動する「SCBS R(スマート・シティ・ブレーキ・サポート[後退時])」(※全車に標準装備)
- ・道路標識をアクティブ・ドライビング・ディスプレイに表示して見落としを防ぐ「TSR(交通標識認識システム)」
- ・ドライバーが疲労していると判断するとアクティブ・ドライビング・ディスプレイに警告表示する「DAA(ドライバー・アテンション・アラート)」
- ・車線逸脱を防止するため、または車線中央やカーブに沿って走行できるようステアリング操作を支援する「LAS(レーンキープ・アシスト・システム)」
- ・先行車と一定の距離を保ちながら自動追従走行をおこなう「ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)」
スズキ「スイフト」および「スイフトスポーツ」
自動ブレーキの「デュアルセンサーブレーキサポート」のほかに、以下の機能が備わります。
- ・車線からの逸脱をステアリング操作の支援により回避する「車線逸脱抑制機能」(※スイフトスポーツのみに標準装備)
- ・車線を逸脱しそうになるとブザーとメーター内表示によりお知らせする「車線逸脱警報機能」
- ・車両のふらつきを検知するとブザーとメーター内表示によりお知らせする「ふらつき警報機能」
- ・停車時に先行車が発進したことをブザーとメーター内表示でお知らせする「先行車発進お知らせ機能」
- ・先行車や対向車の有無に応じてヘッドランプのハイ/ロービームを自動で切り替える「ハイビームアシスト機能」
BMW「2シリーズクーペ」「3シリーズセダン」「M2クーペ」「M4クーペ」
「ドライビング・アシスト」と呼ばれる安全運転支援システムが装備されます。
自動ブレーキの「前車接近警告機能」および「衝突回避・被害軽減ブレーキ」でドライバーをサポートしてくれます。
また、車線から逸脱しそうになるとステアリング振動により警告する「レーン・ディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告システム)」も搭載しています。
以前よりも選択肢が増えた自動ブレーキ付きのマニュアル車
自動ブレーキ機能は、オートマ車への導入がどんどん進んでいった一方で、マニュアル車にはなかなか採用されませんでした。
しかし、2016年以降は自動ブレーキ機能付きのマニュアル車が徐々に増え、現在はここで紹介したように、そこそこの選択肢があります。
特に国産車の場合は、廉価なコンパクトカーのマニュアル車にも自動ブレーキ付きの車種が用意されている点が、高く評価できます。
ともかく、マニュアル車ならではの運転する楽しさと、予防安全性が両立が両立しているのは大変素晴らしいことではないでしょうか?
もし、いま乗っている車を手放して自動ブレーキ付きのマニュアル車に乗り換えるのであれば、愛車を高く売ることが欠かせません。
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