車を長く乗れば乗るほど、手放すのに勇気がいるものです。特に車が生活に密着していれば、なおさらですよね。
私は今でこそ車に乗っていますが、以前は車を手放して1年ほど生活したことがあります。
車を手放すべきタイミングと必要な手続きを紹介し、車を手放したからこそわかるメリットとデメリットをお伝えしたいと思います。
車を手放すベストなタイミングは2〜3月
まず車を手放すことを決めているのであれば、ベストなタイミングは2〜3月であることを覚えておきましょう。
なぜなら、4月1日時点で車を所有していると自動車税が発生してしまうからです。
自動車税は普通車だと排気量に応じて高くなり、軽自動車は一律10,800円です。以下は普通車の排気量ごとの自動車税ですが、なかなか負担が大きいことがわかります。
乗用車の自動車税(年額) | 2019年9月30日以前の新車登録 | 2019年10月1日以降の新車登録 |
---|---|---|
1リットル以下 | 29,500円 | 25,000円 |
1リットル超 1.5リットル以下 | 34,500円 | 30,500円 |
1.5リットル超 2リットル以下 | 39,500円 | 36,000円 |
2リットル超 2.5リットル以下 | 45,000円 | 43,500円 |
2.5リットル超 3リットル以下 | 51,000円 | 50,000円 |
3リットル超 3.5リットル以下 | 58,000円 | 57,000円 |
3.5リットル超 4リットル以下 | 66,500円 | 65,500円 |
4リットル超 4.5リットル以下 | 76,500円 | 75,500円 |
4.5リットル超 6リットル以下 | 88,000円 | 87,000円 |
6リットル超 | 111,000円 | 111,000円 |
もし車を手放すのであれば、当然ながら自動車税があらたに発生するのは避けるべきですから、遅くとも3月末までのタイミングで手放しましょう。
2月〜3月は引っ越しシーズンで車の売買が活発になるので、高く売れやすいというメリットもあります。
なお、年の途中で売っても月割による自動車税の返金はありません。
車を手放すなら、最高額で売ることを意識しよう
あなたがすでに車を手放す決断をしているのであれば、その車を最高額で売ることに意識を向けてください。
なぜなら、車を手放したあとに多くの人が「もっと高く売れたかもしれない…」と後悔するからです。

業者によって車の買取価格には差があり、「A店とB店の査定額を比較したら30万円もの差額があった…」なんてことが日常的に頻繁に起きています(実際、わたしも買取額に38万円もの差がついたことがあります)。
あなたがすべきなのは査定業者の買取額を比較すること。これに尽きます。
車を手放すまえに、必ず複数の買取店に査定してもらって査定額を比較して下さい。そうしないと30万円以上も損をすることになり、車を手放したことを後悔する結果になりかねません。
無料査定で愛車の最高額をチェックしてみる車を手放す最大のメリット「余計な維持費がかからなくなる」
車を手放す勇気が持てない人にとって、車はすごく愛着のあるものであったり、生活に密着しているものだと思います。
しかし、その車を維持していくのに大きな費用負担を強いられているのであれば、考えなおす必要があります。
まずはいま、あなたが車を維持するのにどれくらいの費用がかかっているかを書き出してみましょう。
ここではわたしの例として、車を所有することでかかる1年間の費用を記載してみたいと思います。
- 駐車場代:12,000円 × 12ヶ月
- ガソリン代:6,000円 × 12ヶ月
- 保険代:78,000円(年)
- 自動車税:45,000円(年)
- 車検代:120,000円
- 合計金額:45万9,000円
駐車場代は車を持つことで大きな負担に
駐車場代は住む場所によって大きく費用に差が生まれますが、車の維持費用を考える上で大きな負担となります。
わたしが以前住んでいたのは東京都中野区の住宅街でしたが、駐車場代に毎月12,000円の費用がかかっていました。車を手放せば、単純計算で年間で24万円もの費用が節約できます。

また、車に乗るということはコインパーキングなどの駐車スペースを使う機会も増えます。そこで発生する駐車料金も負担になることを理解しておきましょう。
特に、都市部に住んでいる人は買い物のたびに駐車場がかかることが多いですから、毎月どれくらいお金がかかっているか計算してみるといいかもしれません。
車を手放しても、車が必要なときにだけカーシェアリングを使う方法もあるので、維持費をカットしても大きな不便を感じることはなくなると思います。
自動車税は排気量に応じて高くなる
わたしが乗っていた車は馬力がやや高かったこともあり、自動車税が年間45,000円と大きな負担でした。排気量が少ない車や、軽自動車であっても1年間にかかる自動車税は必ず発生します。
たとえ税金が安いと言われている軽自動車でも、現在は年間で10,800円の税金を支払う必要があるので決して馬鹿にできません。
自動車税は1年に1度必ず発生しますから、車を手放すことで家計の負担を軽減できるはずです。特に、車に乗る機会が少ない人は手放すことを検討したほうがいいでしょう。

車検代は毎回10万円の出費が必要
車検代を1年分に換算したとして、12ヶ月分で割ると1ヶ月あたり17,500円の負担になります。
さらに、車の消耗部品(タイヤ、バッテリー、エンジンオイルなど)を交換するとさらなる費用が発生します。
ふだん、なにげなく乗っていると気づきませんが、こうして計算するだけでいかに車が生活の負担になっているかがわかります。
ちなみに、わたしが以前乗っていたのはVW・ゴルフは排気量こそ多くありませんでしたが、修理代や車検代は高額でした。もっと排気量が多い車種や高級車だと車検代もさらに高くなるので、より費用負担が大きくなります。
ここまで計算した車の維持費はトータルで1年間45万9,000円です。車を手放すことでこれだけの費用を節約することができます。
車を手放すかどうか、維持費を見て判断しよう
車の維持費にかかるお金から考える、車を持つことのデメリットを見てきました。お金がかかることは事実ですが、とはいえ、車はそれに見合うだけの利便性もあるのも事実。
「今の生活に本当に車は必要だろうか?手放すべきなのだろうか?」
1度でいいので自問自答してみる価値は十分にあると思います。
車にかかる費用負担が大きいと、生活のほかのところに支障が出てくる可能性があります。毎月の車の維持にかかる費用を計算してみることで、車を手放す勇気は確固たるものに変わるはずです。
まずはあなたも維持費を計算してみましょう。
もし車を手放したほうが良さそうであれば、インターネットの無料一括査定であなたの車の最高額をチェックしてみることをおすすめします。
無料査定で愛車の最高額をチェックしてみるまとまったお金が手に入るメリットはやはり大きい
身の回りのモノを売っても、まとまったお金を手に入れることはむずかしいですよね。でも、車を売れば数十万円〜数百万円のお金が手元に入ってきます。
なにか大きな出費が控えているのであれば、車を手放して資金にすることが可能です。
私の場合、車を売ったときはソッキン王という業者を利用しました。名前はかなり怪しいですが(笑)、査定額もそこそこ高く、代金の入金もスピーディでした。
車を手放して現金を早めに用意したいという人は、車を売ってからの入金スピードにもこだわったほうが良いかも知れません。
車を手放す最大のデメリットは「喪失感」
ここまで車を手放すメリットを見てきましたが、もちろん良いことばかりではありません。当然ながら、車を手放すと以下のようなデメリットを覚悟する必要があります。
いろいろありますが、個人的に感じた大きなデメリットは「喪失感」でしたね。
- ・車という移動手段が無くなる
- ・車を運転する楽しみが無くなる
- ・愛着のある車を手放す寂しさ
車という移動手段が無くなる
言うまでもなく、車を手放せば移動手段が失われます。
車がないと生活がむずかしい環境(電車やバスなどの交通網が発達してないエリア)に住んでいる場合、かなり不便が強いられるかもしれません。
車を手放すまえに、通勤や通学、休日の外出などに使う交通手段を必ず確認しておきましょう。そして、実際にその交通手段(電車、バス、タクシー、自転車)で移動してみて、不都合がないかチェックしてみるのがおすすめです。
最近はマイカーシェアなどのカーシェアリングも広まってきているので、必要なときだけ車を借りるという手段も検討する価値があるかもしれません。
車を運転する楽しみが無くなる
これは車が好きな人にあてはまることですが、やはり車を運転する楽しみが失われるのは大きなデメリットです。
休日の晴れた日にドライブする気持ちよさ、海沿いを走る快感などは車がないと味わえません。
車を手放さないと実感できないことですが、喪失感が大きくなる可能性があるでしょう。
私はVWゴルフを手放したとき、かなり寂しくて辛かったです…。当時はお金もなくて貧乏生活でしたので「もう自分は一生、車を運転することはないのかもしれない…」と絶望的な気分に包まれていました(笑)
手放してから後悔しないように、車の楽しさをあらためて認識しておきたいところです。少しでも後悔しそうな気がするのであれば、手放すのは待ったほうがいいかもしれません。

愛着のある車を手放す寂しさ
車は家族の一員というのは大げさかもしれませんが、それくらい愛着がある車を手放すと寂しさは大きいはずです。
いままで乗ってきた車との思い出などを振り返って、どうしても手放せないと判断する人も少なくありません。
「現実と理想のどちらを優先するか」という問題になりますが、自分にとって車がどんな存在なのかをよく考える必要があるでしょう。

車を手放すときに必要な手続きを見てみよう
実際に、自分が車を手放すメリットとデメリットを比較してみましょう。費用の計算もそうですが、精神面でのプラス・マイナスも比べてみてください。
そのうえで、もし手放すメリットのほうが大きいのであれば、以下で紹介する3つの方法で車を手放しましょう。
方法によっては手続きが面倒だったり、反対にカンタンな手続きで済む場合もあります。
- 車を手放す方法
- ① 個人売買で売る
- ② ディーラーの下取り
- ③ 中古車買い取り店に売る
これら3つの方法が一般的です。以下でそれぞれの長所と短所を見ていきましょう。
個人売買は高く売れる可能性大。時間と手間、リスクも大きい
あまり知られていませんが、車を手放すときに個人売買をする人は少なくありません。
車の個人売買には以下のようなメリットがあります。
- ・車を高く売れる可能性がある
- ・消費税がかからない
- ・カスタム車(改造車)が評価されることも
わざわざ面倒な個人売買をなぜ選ぶのか?その最大の理由は、車が高く売れるからです。
個人売買なら中間業者が不要なので、そのぶんの費用を自分たちのモノにできます。
ただし、多くの人は個人売買でのトラブルを心配されるかと思います。また、自分ですべての手続をする必要があるため、時間と手間が非常にかかります。
そして、個人売買はトラブルが少なくありません。メルカリやヤフオクを使えば金銭のやり取りは仲介してもらえますが、車の売却にかかる名義変更や諸手続きは自分でやらなければいけず、不備があったときにトラブルになりやすいです。
もし個人売買で車を手放すのであれば、手続きを事前に調べ、しっかりとした準備をしておきましょう。
定番のディーラー下取りは良し悪しある
つぎは「下取り」についてです。
下取りとは、車を買うときに新しい車と引き換えに、いま乗っている車を売ることを言います。つまり、新しく車を買うとき、その代金から下取り車の金額分を値引きをしてもらうイメージです。
ディーラーや中古車販売店の下取りには以下のような特徴があります。
- ・手放す手続きと購入手続きを一緒にできるのでラク
- ・次のスムーズに車を安く購入できる
- ・買取に比べると、査定額は大きく下がる可能性がある
下取りの最大のメリットはなんといっても、手続きの手間を省くことができること。なぜなら、名義変更等の手続きはすべて販売店が代行してくれるからです。
次の車を探しながら、いまの愛車の価格についても相談できるので、効率的ですね。
ただし、下取りは査定額が低くなりやすいのも事実。やはり1社だけの査定では、本来の価値よりも低い買取額になりやすいのです。
安く買い叩かれるリスクと隣りあわせ?
下取りは一括査定の買取に比べると確実に査定額は低くなります。
それもそのはず。下取りということは1社のみに見積もりを出してもらうことになるので、愛車の本当の相場がわかりません。
あまり考えたくはないですが、安く買い叩かれるリスクは常につきまといます。
下取りのメリットとデメリットがあるので、手放すまでにしっかり理解しておきましょう。
中古車買取店による査定は高く売れるメリット大
車を手放すもう1つの手放す方法は「車買い取り業者による査定」です。査定とは文字通り、買取業者に買い取ってもらうというやり方。
買取査定には以下のような特徴があります。
- ・複数の業者に依頼できるので、愛車の相場がわかる
- ・ただし、買取店への持ち込みは買い叩かれる可能性あり
- ・下取りに比べると、手続きなどに手間がかかる
買取査定の最大のメリットは、いろんな業者に車の査定をしてもらえることにあります。
下取りのときにもふれたように、1社だけの査定ではどうしても愛車の相場がわかりません。複数の業者に査定を依頼すれば、高く見積もってもらえる可能性が高くなります。
買取店への持ち込みには要注意
しかし、ここで注意が必要なのは「買取店への持ち込み」です。
もし一括査定などをしないで、いわゆる近所の中古車屋に車を持ち込んだ場合どうなるでしょうか?
この場合、下取りと同じで1社のみで査定が終わってしまいます。これでは愛車の相場もわからずに買い叩かれて損をするだけになるので、避けるべきです。
もし、車を手放して売却する決断をしたのであれば、やはりオススメしたいのは一括査定です。
複数の業者に見積もりを依頼する手間を省くことができるので、車をスムーズに手放すことが可能になります。
また、車を手放すときに必要な手続きも買取店がすべてやってくれるので安心ですよ。