車を売却するときには、必要書類がひととおり揃っていなければいけません。
その書類を渡すタイミングは、ほとんどが車の引き渡しと一緒に行われます。
しかし、車の買取で先に書類を渡してしまったがために、トラブルとなった事例が多く発生しています。
たとえば、書類は渡したのに売却代金を受け取れないケースなどです。
売却代金を確実に受取るために知っておきたい手続きの手順について、実例をあげてわかりやすく解説します。
書類は車の引き渡しと同時に行われるのがほとんど
結論からいうと、書類と車は同時に引き渡されることがほとんどです。
査定から買取までのおおまかな流れは以下のとおりです。
- ① 査定サイトで申し込み(あるいはお店に持ち込み)
- ② 査定をしてもらい、査定額を確認
- ③ 契約書を交わす
- ④ 後日、車両と書類を業者に引き渡す
- ⑤ 指定の期日に代金振込
これはあくまでも一例です。わたしの場合、一括査定で出張査定をしてもらうことが多いので、少し段階が多めです。
車をお店に直接持ち込んで契約をする場合、査定後に契約をして、その場で車と書類を引き渡すというケースもあります。
いずれにしても、車と書類は同時ということがほとんどなので、車を渡して書類だけ手元に残しておくというのはむずかしいでしょう。
ただし、業者によっては「代金振込み後に必要書類を郵送で送る」のを認めてくれる場合もあります。
どうしても不安なら「代金振込確認後に書類を渡せないか?」と業者に相談をしてみましょう。
車の引き渡し時に必要な書類
次は引き渡すときに必要な書類についてチェックしておきましょう。
車を査定してもらったあと、どんな書類が必要になるのでしょうか。
- ・自動車検査証(車検証)
- ・印鑑登録証明書
- ・自賠責保険証明書
- ・自動車納税証明書
- ・実印
- ・リサイクル券
引き渡しのときに必要な書類は上記のとおりです。
あなたの車がどのような状態・条件なのかがひととおりわかる必要があります。
車の引き渡しでは必要な書類をまとめて提出するように求められることがほとんどです。
のちほどくわしく説明しますが、車の引き渡しをするときに書類をすべて渡してしまうと代金を受け取れなかった場合に困ることがあります。
そのため、車を引渡し時にわたす書類はなるべく最小限になるように相談すべきです。
車に関する書類はなるべく手元に多く残しておくことをオススメします。
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まさかの倒産?車の引き渡し後に買取会社から代金が受け取れない
インターネットの一括見積もりで知った買い取り業者に 300万円で売却する契約をして車を引き渡した。入金の約束日の次の日になっても振り込まれないため、電話をしたら通じず、店舗に行ってみたら、「倒産」の張り紙があった。どうしたらよいか。
(2011年 11月受付 30歳代 男性 自営・自由業 千葉県)
これは国民生活センターに寄せられた、実際に起きた事例です。
車を売ったにも関わらず、代金が支払われないケースはたびたび報告されています。
今回は、買取会社が倒産するというかなり悪質な事例です。
倒産はある程度は想定できるはずなので、おそらく会社の資金の足しにするべく、買い取る前から売却代金を支払うつもりはなかったと思われます。
車の売却代金は高額になることがほとんどなので、受け取れないのは一大事です。
こうしたトラブルに巻き込まれないためには、どういった対策をとればいいのでしょうか?
代金の支払いと車・書類の引き渡しは同時におこなおう
多くの買取会社は車の代金を後日振込みにすることが多いのが現状です。
しかし、車と車検証・各種証明書などを先に渡してしまっては、こちらのリスクが非常に大きくなってしまいます。
上記の事例では書類については書かれていませんが、もし書類をすべて買取会社に渡してしまっている場合、売却代金を受け取るハードルがかなり高くなってしまいます。なぜなら、車の売却契約を証明するものが手元にないからです。
ですから、車を売るときには以下の3つのポイントを守りましょう。
- ・車と必要書類は売却代金を受け取ってから渡す
- ・名義変更に必要な書類は代金を受け取ってから渡す
- ・先に書類を渡すのであれば、代金の振込日を書面で取り決める
基本的には代金と引換に書類を渡すこと
これまでの説明したとおり、車と必要書類は売却代金を受け取ってから渡すのが鉄則です。
査定業者によって、手続きの流れが異なるので確認が必要ですが、できるだけ先に代金を振り込むように交渉しましょう。
「現金を直接受け取れば良いのでは?」と思うかもしれませんが、車の代金を現金手渡しで行う業者は皆無に等しいです。ほとんどが銀行振込です。
車の代金は数十万円〜数百万円になるわけですから、現金を持つのは大きなリスクがありますからね。
https://bgiedu.org/now-money/
名義変更に必要な書類だけは絶対に確保する
手続きの都合上、車と各種書類を先に渡さなければいけないケースも出てくることがあります。
というより、実際には「車を引き渡したあとに銀行振込で代金を受け取る」というケースがほとんどでしょう。
しかし、その場合であっても名義変更に必要な書類だけは渡さないようにしましょう。
名義変更に必要な書類とは具体的に印鑑証明・委任状・譲渡証明書などです。
これらが手元にあれば、万が一のときでも安心です。なぜなら、名義変更ができないということは自分名義の状態が維持されるので、いざというときでもアクションを起こせるからです。
売却代金の振込が完了したあとであっても、必要書類は買取会社に郵送で送ることもできるので問題ありません。
振込の期限日を書面で交わしておくこと
もし車と書類をすべて先に渡さなければいけない場合は、代金がいつまでに振り込まれるのかを書面で取り決めておきましょう。
「◯月◯日までに振り込みます」という書面があるだけで、万が一のときでも対策をとることができます。
「口約束」は民法でも有効とされていますが、それを証明するのは困難です。トラブルが起きるもとなので、やはり書面でしっかり契約するのがベストです。
重要な書類は原本を渡すまえにコピーをとっておこう
車の買取で業者に渡す書類はどれも重要なものばかりです。このうち、その車に固有の書類については引き渡し前にコピーをとっておくと安心です。
車に固有の書類とは、以下のとおりです。
- ・車検証
- ・自賠責保険証明書
- ・自動車納税証明書
これらは、その車の情報を識別するうえで重要な書類です。特に車検証は、その車を特定することができる書類なので、なにかあったときに役立つ可能性があります。
上記は車検証のサンプルですが、車には1台ずつ「車台番号」というものがつけられています。これは他に1つとして同じものがない、その車に固有の識別番号です。
つまり、この番号があれば、万が一買取でトラブルが起きたときでも車を特定できる可能性があるわけですね。
ですから、車を引き渡すまえに手元にある書類のコピーはとっておいたほうが安心です。
https://bgiedu.org/car-necessary-documents/
倒産のリスクがある買取会社は見分けられる?
繰り返しになりますが、車を売るときには「代金は先、車が後」が鉄則です。
この手順さえしっかり守れば、トラブルが起こる可能性は低くなるでしょう。
とはいえ、「車と書類を引き渡したあとに、銀行振込で代金受け取り」というのが実際にはほとんどです。
ですから、その前の段階、つまり査定会社に依頼をする前にそういったリスクはできるだけ排除したいところです。
あやしい業者や、倒産しそうな会社を見分ける方法はあるのでしょうか?
結論から言うと、それはある程度可能です。
車をスグに買い取ろうとする買取業者には注意しよう
まず第一に、すぐに車を買い取ろうとする業者は疑ってかかりましょう。
急ぐということは、それだけ会社の資金繰りが危ない可能性があるからです。
トラブルに巻き込まれないためには、いろんな会社に査定を依頼して見積りをとってもらうことが肝心。
一括査定で複数の業者に見積りを出してもらい、もっとも安心できる会社を選ぶことが1番の方法です。
https://bgiedu.org/sokketsu-ng/
車の買取についてしっかり説明してくれる業者を選ぼう
車と書類の引き渡しについて、しっかりとしたルールがある会社であれば心配・不安は解消されます。
まずはさまざまな会社に査定をしてもらって、そのあとに信頼の置けるところと契約を交わすようにしましょう。
それが結果的に高額買取にもつながるオススメの方法です。
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安全な車買取業者を見つける方法とは?
車の売却代金が支払われないといったトラブルは、多くが個人経営の業者です。
そのため、なるべく取引実績がきちんとある買取店を選びましょう。
まず、近所にあるからといって安易に車買取店を選ぶのはNGです。
確実かつ安全に高価買取ができる業者を見つけるには、一括査定がベストでしょう。
インターネットの一括査定に加盟している業者は、基本的に大手や買取実績がしっかりしています。
無料で複数社から見積もりがとれ、インターネット上のその場で見積もり額が表示されます。
車を売る前に、まずはあなたの愛車の相場を確認しておくことをオススメします。