2017年9月、ホンダ「シビック」が久しぶりに国内で発売され、話題になりました。
今回はシビックが何人乗りでどの程度の居住性を備えているのか、荷室スペースの広さはどのくらいなのかについて、徹底的に検証してみます。
シビックのボディ・バリエーションは3種類ある
まず、シビックには以下の3種類のバリエーションが用意されています。
- 「セダン」(4ドアセダン)
- 「ハッチバック」(5ドアハッチバック)
- 「タイプR」(5ドアハッチバック)
シビックハッチバックとシビックタイプRは基本的には同じボディが採用されています、
しかし、装飾がそれぞれ異なり、タイプRはレース車のような仕上がりになっているのが特徴です。
シビックセダンは5人乗りで、室内・荷室スペースはシリーズの中で一番広い
何人乗り?居住性はどう?
シビックセダンの乗車定員は前席が2人、後席が3人乗りの5人乗りです。2005年~2012年まで国内販売されていた8代目シビックと変わりません。
また、単に何人乗りかだけでなく、乗員がゆったり座れるかどうかも重要なポイントです。
新型シビックの室内寸法は8代目シビックよりも長さ30mm、幅55mmだけ拡張されているので、後席のスペースや横方向のゆとりなどが改善されていることは間違いないでしょう。
シートは前後席とも座席位置が低く、足を前に投げ出すような姿勢で座るのが特徴です。また、前席はサポート性に優れたセミバケット形状となっています。
一方、リアシートは中央席のシートバックが格納式のドリンクホルダー付センターアームレストになっており、後部座席に座ったときの利便性が図られているのが特徴です。
しかし、中央席は座面やシートバックが盛り上がっている分座り心地が劣るので、長時間の利用には不向きでしょう。
シートの素材はソフトウィーブが標準で、オプションで本革(一部にプライムスムースを使用)シートにすることができます。
荷室スペースの広さは?
シビックセダンのトランクルームは519Lの容量があり、ゴルフバッグを4個積むことができます。
さらに、トランクスルー機能の採用により、6:4分割可倒式リアシートを前に倒せば長尺物を積むことも可能になるなど、ハッチバック車並みの使い勝手を実現しているのが特徴です。
シビックハッチバックは5人乗りながら、室内・荷室スペースはやや狭い
次に、シビックハッチバックについて検証してみましょう。
何人乗り?居住性はどう?
シビックハッチバックの乗車定員はシビックセダン同様、前席が2人、後席が3人乗りの5人乗りです。
一方、室内寸法はシビックセダンに対し長さが20mm、幅で60mm小さくなっています。
特に後席は、リアオーバーハングがシビックセダンよりも140mm短いハンディを克服して荷室スペースを少しでもかせぐため、シビックセダンよりも35mm前に出されているので、ニースペースにしわ寄せが出ているはずです。
シート形状やシート表皮などはシビックセダンと共通で、こちらも後席は長時間快適に座れるのは2人までとなります。
荷室スペースの広さは?
シビックハッチバックのラゲッジルームの容量は、前述の工夫にもかかわらずシビックセダンよりも約100L小さい420L(※後席使用時)となるため、積載できるゴルフバッグは3個までです。
しかし、シビックセダンと同様の6:4分割可倒式リアシートを前に倒すことで、収納力が大幅にアップします。
また、世界で初めて横引き機構を採用したトノカバーが装備されるので、盗難防止のためリアウィンドウから荷物が見えないようにすることも可能です。
シビックタイプRはシリーズ唯一の4人乗り
最後に、シビックタイプRについて検証します。
何人乗り?居住性はどう?
シビックタイプRの乗車定員は、シビックセダン/ハッチバックと異なり後席が2人掛けなので、4人です。
その点は、先代シビックタイプRから変わっていません。
また、室内寸法はシビックハッチバックに対し長さが5mm短く、シビックシリーズ最小となっているものの、4ドアセダンボディだった先代シビックタイプRと同程度は確保されています。
前席は、メッシュ/ラックスェード表皮の専用バケットシートが装備されため、スポーツドライビングには好適です。
一方、後席は格納式のドリンクホルダー付センターアームレストが備わらない簡素な仕様になっています。
中央部分の座面とシートバックにも一応クッションが備わるので、人が座れないこともありませんが、車検証の乗車定員が4人となっているため違法になるので要注意です。
荷室スペースの広さは?
ウェブカタログにはラゲッジルーム容量の記載はありませんが、シビックハッチバックと同等とみて間違いないようです。
シビックは、タイプRを含め実用車として十分使える
新型シビックは、特にシビックセダンの場合は大人4人のための十分なスペース・快適性と、家族旅行にも対応できる荷室スペースが確保されているので、実用性は十分以上です。
一方シビックハッチバックは、居住性・荷室スペースともシビックセダンよりは劣るものの、実用上はまず十分でしょう。
シビックタイプRは、なぜ5人乗りにしなかったのか不可解さは残りますが、5人乗る機会がまったくないなら実用車として問題なく使えます。
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