離婚が決まり車を売ることになった場合、まずは車を手放す方法を知っておく必要があります。
そして、離婚した時の財産分与についての知識も必要になってくるでしょう。
とりあえず、「車を売る方法」と「財産分与」の2つを知っておけば、離婚で車を売ることになった場合でも心配することなく手続きを進めることができます。
キレイさっぱり、再出発の新たな第一歩を踏み出しましょう。なお、名義変更のやり方については以下の記事をどうぞ。

離婚で車を売るなら少しでも高く売っておきたい
離婚が決まった時点で車を売る決断している方は、「どこで車を売るのが1番いいの?」とお困りかもしれません。
まず結論から言うと、車を売るときには複数の買取査定業者に見積もりを出してもらうことが最初のステップです。
車を売るには色々な方法があります。特に身近なのがディーラーによる下取りや中古車買取店への持ち込みですね。
しかし、車の買い替えでなければ下取りは使えませんし、中古車屋への持ち込みは査定額がかなり低くなるのが実情です。
離婚が決まって少しでも早く車を売ってスッキリしたい。そして、できることなら少しでも高く売りたい!と考えているなら、一括査定を活用するのが最も効率的です。
焦って近くの車屋さんに持ち込んでしまうと、そのお店の査定額しかわかりません。それはつまり、他のお店でもっと高く売れていた可能性を捨てることを意味します。
実際、僕は下取りと一括査定の買取額をそれぞれ比較したことがありますが、一括査定で頼んだ業者のほうが、下取り額より38万円も高かったことがあります。
車が高く売れれば離婚後の生活資金にもなるので、少しだけ余裕が生まれるかもしれませんね。
無料査定で愛車の最高額をチェックしてみる離婚したら車は財産分与の対象になるの?
離婚時に車を少しでも高く売るには一括査定を活用するのが肝心であることがおわかりいただけたと思います。
さて、車が高く売れるのはいいとして、気になるのは離婚で発生する財産分与です。
財産分与とは夫婦共有の財産を2人で分けることをいいます。つまり、2人で乗っていた車については財産分与の対象になる可能性があるのです。
では車が財産分与の対象になるのか?ならないのか?どこで判断するのかを見分ける方法をご紹介します。
離婚時に車が財産分与の対象とならないケース
離婚しても「財産分与する必要のない車」は以下の2パターンあります。
- 結婚する前から乗っていた車
- 自分の両親から受け継いだ(贈与、相続)車
結婚する前から乗っていた車は対象外
財産分与の対象となるのは、あくまでも結婚生活がはじまってから二人で購入したものです。
つまり、結婚する前から夫あるいは妻が乗っていた車であれば、離婚後に財産分与する必要はありません。
一方、結婚生活がはじまって二人で買った車であれば、新車であれば中古車であれ関係なく、離婚後は財産分与の対象となるので注意しましょう。
要するに、「結婚する前に買った車かどうか?」がポイントです。
自分の両親から受け継いだ(贈与、相続)車は対象外
もう一つ、夫婦の財産分与の対象外となるのは、自分の両親から受け継いだ車です。
両親とは実の親を差します。贈与や相続によって手に入れた車は、あくまでもその本人の財産に分類されますので、離婚後でも財産分与する必要はありません。
以上の2つのパターンの場合、共有財産ではないため、離婚しても財産分与の対象とはなりません。
ただ、これらのパターンにあてはまっていても、夫婦2人によって車の維持費を負担していた場合には財産分与の対象になる可能性もあるので注意が必要です。
車が財産分与の対象となったらどうやって分ければいい?
上記の2つに該当しない、つまり車を夫と妻で分配しなければいけない場合、どういった手順を踏めばいいのでしょうか?
車はモノですので、双方に分配するためには以下の2つの方法があります。
- 車を売って、売却金額を割合に応じて分ける
- どちらかが乗り続けて、相手に負担金を払う
売る場合には買ったときの負担割合で決まる
車の売却金を夫と妻で分ける場合には、車を買ったときにどちらがいくら金銭を負担したかによって、分配額が変わってきます。
つまり、車を買ったときにその費用を多く負担した人に、より多くの財産分与がなされるということです。
たとえば、400万円の車を夫婦で購入したとしましょう。
夫の負担額が300万円、妻の負担額が100万円で購入したとすると、負担割合は3:1(夫:妻)になります。
この車が中古車査定の見積もりで200万円で売れた場合、どのように分配額が計算できるのでしょうか?
- 【夫がもらえる金額】
- 200 ÷ 4×3 = 150万円
- 【妻がもらえる金額】
- 200 ÷ 4×1 = 50万円
まずは、双方の購入時の負担額を把握しましょう。それがわかれば、スムーズに車の査定にのぞめます。
ちなみに、車の査定額は車の形式と年式などを入力すれば、一括査定でもカンタンに見積もりを出してもらえます。その場で査定額の目安が表示されるので、離婚の手続きなどで時間がない人にもおすすめです。
無料査定で愛車の最高額をチェックしてみる離婚後も車を乗り続けるなら「時価」を折半する
離婚をしたからといって、必ずしも車を売るとは限りませんよね。買ったばかりの車や愛着がある車の場合、すぐに手放せないこともあると思います。
もし車を売らずに乗り続けるのであれば、その車の時価を計算し、その金額を折半して夫婦で分けることになります。
たとえば、時価200万円の車を夫が離婚後も乗り続ける場合、半額の100万円を妻は受け取ることができるということです(あくまでも単純計算をした場合)。
車の価値(時価)を手っ取り早く調べる方法
車の財産分与を知るためには、そもそも車の価値について調べなければいけません。
車の価値は、おもに以下の2つの方法で調べることができます。
- ① オートガイド自動車価格月報 ( レッドブック )
- ② 中古車買取店に査定してもらう【おすすめ】
レッドブックというのは、プロ向けの自動車価格月報で車の価値を算定するときに使われるものです。
ただし、レッドブックはなかなか手に入れることができず、図書館などにもほとんど置いてません。よって、一般の人が使うのは現実的ではないでしょう。
個人的におすすめなのは、買取業者(中古車買取店)に査定してもらう方法です。ガリバーやビッグモーターなどの中古車買取店に査定をしてもらったほうが、確実でスピーディです。査定も無料なので安心感があります。
中古車買取店では、査定をしてもらったあとスグに売らなくても問題ありません。見積書を出してくれますから、とりあえずそれで車の価値をチェックしておきましょう。
ちなみに、中古車買取店によって車の査定額はかなりちがいますから、少しでも査定額を高くするためにも無料の一括査定サイトで比較するほうが断然おすすめです。
無料査定で愛車の最高額をチェックしてみるローンが残っている車の財産分与について
次は車のローンが残っている状態についても見ておきましょう。
車のローンが残っている車の財産分与は、ローン残債と車の査定額によって変わってきます。
- ① ローン残債よりも査定額が高い
- → その差額を夫婦で折半する
- ② ローン残債よりも査定額が低い(オーバーローン)
- → 車は財産分与の対象外
① ローン残債よりも査定額が高い
たとえば、車のローン残債が50万円、査定額が80万円だったとしましょう。すると、離婚したときの車の価値は80万円 ー 50万円 = 30万円のプラスとなります。
もし夫(あるいは妻)がその車を離婚後も乗り続けるのであれば、30万円 ÷ 2 = 15万円が妻の取り分です。
つまり、ローンよりも車の価値が高かったら、その差額を折半して夫婦で分け合うということです。
② ローン残債よりも査定額が低い
車のローンよりも査定額が低いことをオーバーローンといいます。
車のローンが査定額を上回ってしまった場合、車は財産分与の対象外となります。
たとえば車のローンが100万円、査定額が80万円だったとしましょう。このケースだと、ローンのほうが20万円高く付いてしまいますね。
このように、ローン残債のほうが高い車は財産分与をする必要はありません。残っている車のローンは、車の所有者が全額払うことになります。
離婚で車を売るときの注意点【まとめ】
- 車の価値を折半して、財産分与するのが基本
- 車の入手時期や入手方法によっては財産分与の対象外になる
- 財産分与するためには、車の時価を調べる必要がある
- 車の時価を調べるには、無料の一括査定が手っ取り早い