DSというのは、シトロエンの高級車部門的な位置づけのブランドです。
そのDSから「DS9」という新型のプラグインハイブリッド車が登場しました。
ひと目見た瞬間、美しくて思わず言葉を失ってしまいました。くわしくご紹介します。
クセの強い外観。超好みが分かれる車
僕は昔からDSブランドの車が好きだったんですが、このDS9を見てますます好きになりました。
とはいえ、見てもらうとわかるとおり、DS9のエクステリアはめっちゃクセがありますよね。
なので、嫌いな人は断じて嫌いなデザインかなと(笑)
DSもシトロエンもそうですが、他社がやってこない独創的なデザインで攻めてくるので、僕はけっこう好きです。
じつは細かいフロントグリルの作り込み
さて、そんなDS9ですが、まずフロントデザインで目につくのが大きなグリルでしょうか。
僕は無類のフロントグリル好きなんですが、高級セダンにふさわしいサイズ感です。
一見するとよくあるヘキサゴングリルなんですが、じつは細かい六角形のメッシュ?で構成されていて、作り込みがすごいです。
最近のフランス車が好きな「サーベルライン」
そして、フロントライトの下に大きく伸びたサーベルライン(「サーベル」は西洋版の「剣」の意)。ルノーもプジョーもそうですが、最近のフランス車は「牙感」のあるLEDライトのデザインが増えてきましたね。
あと、なんといってもフロントライトの作り込みの細かさにも注目したいところ。
結局、フロントデザインをパッと見た時、1番最初に目につくのってライトですよね(人の顔を見たときに、目を最初に見るのと同じ感じ)。
だからこそ、フロントライトの造形が第一印象を大きく左右すると思います。DS9はご覧のとおり3つの同型LEDを並べ、外側に1つ大きなLEDを配置しています。こうすることで、ライトだけでもかなり複雑なデザインに見えますよね。
そのせいもあってか、DS9のフロントデザインを見た瞬間に感じる情報量ってめちゃくちゃ多い気がします。なんというか、このデザインに慣れていないせいか、ちょっとだけ脳が混乱する感じです(笑)
ボンネットに伸びたシルバーのラインも珍しい
ボンネットの中央、端から端まで伸びたシルバーのラインも非常に珍しいデザインです。
けっこう思い切りましたよね、僕の記憶の限りではここまではっきりとボンネットにラインを入れてる車は思いつきません。
このラインが有るおかげで、高級セダンとしての品格がより高まっているように感じます。
DSブランドはボンネットに凝った作りの造形を用いることが多々あり、たとえばDS5なども印象的なラインを見せてくれます(厳密にはライト部分なのかな)。

DS5
リアは水平基調のデザインを採用
リアのデザインはフロントほど複雑な造形ではありません。最近増えてきている水平基調のデザインです。
パット見た感じだと、メルセデスの上位車種に採用されてるデザインに似てますね。GLEクーペとかGT 4-Door Coupeっぽさがある。

GLEクーペ

GT 4-Door Coupe
あとは、トヨタの新型スープラのリアデザインにも近いですね。特にリア上部が盛り上がってる感じとか。
これは写真だと伝わりづらいんですが、DS9のテールライトもよく見ると作り込みがかなり細かいです。単純なラインでは納得できない!という感じで、トライアングルが何個も重なっているような造形になっています。
クーペっぽいデザインを強調する目的でしょうか、ルーフからリアのラインが短く、ラゲッジルームも小さめの印象です。居住性などは失われそうですが、スタイルは抜群に良いですね。
圧巻の内装。これなら競合車種にも勝てる?
DSは外装の独創性もさることながら、内装の意匠も非常に細かいことで知られています。
さきほど説明したとおり、DSはシトロエンの高級車ブランドという位置づけなので、ライバルはメルセデス・ベンツ、BMW、アウディの上位車種あたりです。
正直、まだまだDSの知名度は低いですから、まともに戦えば勝ち目はないでしょう。
しかし、内装を見ると「DSにも勝機はあるかも」と思えてきます。
それを特に感じさせるのがシートのデザインです。決してDS9だけのデザインではないんですが、このシートの細かいラインってなかなか他のメーカーは手を出してないんですよね。
フランス車だからこそ?という感じなのかもしれませんが、僕は個人的にこのシートのデザインだけでも購買意欲がグッと高まります。
そして、センターコンソールも非常に上品です。決して派手さはないんだけど、「堅実に良いものを揃えました」という感じが、非常に高感度が高い。
メルセデス・ベンツの上位車種の内装はかなり派手なので、このあたりはDSが逆に差別化を図れるポイントかもしれません。

メルセデス・ベンツの内装の例
安全装備はちょっと物足りない印象
内装と外装が良くても、中身がイマイチでは当然売れません。ましてや高級セダンというカテゴリは、かなり突き詰めないと競合と張り合えません。
結論からいうと、DS9の安全装備は最低限の必要条件は満たしています。
- ・車庫入れや縦列駐車を自動でサポート
- ・アクティブクルーズコントロール
- ・レーンポジショニングキープ
- ・高速道路で前⾛⾞が停⾞した場合は⾞間距離を保ちながら停⾞または減速
- ・3秒以内に前⾛⾞が再発進した場合は⾃動で再発進
- ・クルマが接近するキー(鍵)を検知して、自動でロックを施錠、解錠
という感じで、よく耳にする安全装備はひととおり付いている感じです。
ただ気になるのが「ハンズオフ(手放し運転)」について説明がないこと。
DS9の競合車はメルセデス・ベンツのEクラス、BMWの5シリーズあたりですが、これらの車種はハンズオフに対応してます(厳密にはこれからですが)。
正直、同じ値段を出すなら、やっぱり安全装備が充実している車が欲しいなと思ってしまうんですよね。
たしかに、DS9のデザインにおける「引き」はかなり強いので一点買いする人もいるでしょう。一方で、冷静な判断で車選びをするユーザーに対して、DS9は少々不利かなという気もします。
このあたりはまだ情報が不確定なのですが、もしハンズオフがしばらく付かないようなら少し様子見という感じになるかもしれません。
日本導入はほぼ確定。時期や値段は不明
ここまでDS9をくわしく見てきましたが、じつは日本への導入時期や値段については不確定です。
DS9には日本語サイトがちゃんと公開されているので、日本導入はほぼ確定と見て間違いないでしょうが、詳細についてはまだわかってないことがたくさんあります。
DS9はどちらかというとコアな人気を得る車かと思いますので、「他の人とカブりたくない」という人にとってはかなり良い選択肢になるはず。
このブログでも、詳細がわかりましたら続報をお伝えします。