ローンが残っている車(残債ありの車)を売却することは可能です。
とはいえ、ローン残債をどうするかによって方法が異なります。
車のローンが残ったまま売却する方法についてくわしく見ていきましょう。
ローンが残っている車を売却する方法は3つある
- 1. 残っているローンを一括で支払う
- 2. 新しく別のローンを組む
- 3. 新しい車を買うときのローンに、残債を上乗せする
1. 残っているローンを一括で支払う
1つ目はシンプルかつ健全な方法です。つまり、それまで組んでいたローンの残高をすべて一括で支払いをする方法です。
のちほど紹介する、ローンの上乗せや組み換えるといった方法は、金利が膨れ上がる恐れがあります。
そのため、もしいま現金を用意できるのであれば買い替え前に残っているローンを返済するのが理想です。
しかし、そもそも残債分(ローンの残り)の現金を持ってないから悩んでいるわけですし、現金があったとしても貯金として手元に多少は残しておきたいはずです。
車の買い替えではなく、売却を考えている人は「車を少しでも高く売る方法」を考えましょう。
車が高く売れれば、ローン残債の返済が可能になるかもしれません。
もし手元に現金がない場合でも、無料の一括査定を活用すれば車を最高額で売却できます。
車を買い替える場合は、売却したお金を一括返済の資金に充てることで、買い替え費用の負担を軽くすることも可能です。
無料査定で愛車の最高額をチェックしてみる2. 新しく別のローンを組んで車を買う
2つ目は、いま残っている車のローンとは別に新しくローンを組む方法です。つまり、ローンを2つ契約することになります。
この方法は現在のローン会社とは別の会社のローンを使うことになります。なぜなら、1人の人が同じ会社で複数のローンを組むことは想定されていないからです。
あくまでも個人名義でのカウントとなりますから、夫婦それぞれでローンを組む場合などは、同じ会社で2つのローンを契約することはできます。
たとえば、旦那さん名義でマイカーローンを借りていて、奥さんの車を買うために、奥さん名義でローンを同じ会社で新しく組む場合などです。
その場合には同じ会社でローンを借りられることがありますが、お金を借りる人(名義人)の収入や返済状況などの審査次第です。
いまの返済が残っているところに新しくローンを組むと、月々の返済負担が2倍以上に増えることがあります。
ローンが残っている車を手放して、あたらしい車をローンで買ったとしても、ローンを2つ抱えることになるからです。
さらに、2本のローンで返済利息が膨れ上がる可能性も考えられます。
あたらしくローンを組む場合には、毎月の返済プランに無理が生じないか、事前にシミュレーションをしておくといいでしょう。
3. 新しい車を買うときのローンに、残債を上乗せする
3つ目は、いま残っている車のローンを新車(次に買う車)のローンに上乗せする方法です。
まずは車の下取り・買取で手に入ったお金で今のローンを返済しますが、清算しきれなかった差額分を、新しいローンに上乗せするということです。
たとえば、100万円のローンが残っている車があったとします。その車を下取りに出して70万円で売れたとすると、差額は30万円です。その残ったローンの30万円を、次に買う車のローンに上乗せします。
わかりやすくいえば、ローンを1本にまとめるという方法です(いわゆる「おまとめローン」)。
買い替える車が200万円だとしたら、
【200万円の新しいローン】+【30万円の残っているローン】=【230万円のローン】
という計算になります。
現在のローンを新しいローン会社にまとめて借り換えることになりますから、残っている車のローンと新車のローンを別々で組むよりも、ローンが一本化されるのでシンプルで返済がわかりやすくなります。
いいことばかりにも見えますが、結局のところ借金の金額が増えることには変わりないので、返済負担は大きくなります。
金利や元金が増え、毎月の返済額が雪だるま式に増える恐れもあります。
マイカーローンを組む場合には、金利と返済計画をきちんと確認しましょう。
ここでもポイントとなるのは、「いま乗っている車を少しでも高く売る」ということです。
ローンが残っている車を高く売れれば、それだけ返済額が減るわけなので、ここは大事にして欲しいところです。
車の買取店によっては、金額に10万円以上も差がつくこともあります。
車を売るときは必ず複数のお店を比較して、少しでもローン残債の返済を減らせるようにしましょう。
ローン残債のある車は所有者がちがうと売却できない?!
車をローンで購入した場合、所有者がローン会社(信販会社やディーラー)になっていることがあります。必ずというわけではなく、ケースバイケースです。
この「所有者」は、車検証で確認できます。
所有者が他人名義(ここではローン会社)の場合、その車を勝手に売却することはできません。なぜなら、あなたがローンを組んでいても、車はあくまでも「人のモノ(ローン会社のモノ)」だからです。
そのため、ローン残債のある車を売却するときには所有者を自分名義に変えないといけません。これを「所有権留保の解除」といいます。
むずかしく聞こますが、ローン会社に対して「所有権をわたしに移してください」と要求することです。
この所有権留保の解除、じつはローンを完済していないと要求することができません。つまり、ローン残債がある状態で「所有権をこちらにください」とは言えないわけです。
ということは、ローンが残っている車は売却することができないのでしょうか?
所有者が他人名義のローン残債車を買い替える方法はある
車の所有者が自分以外(ローン会社)という状態のとき、車買取店が役に立つことがあります。
たとえば、いまのローン残債が100万円だとします。車が70万円で売れれば、残債は30万円になりますね。
いま乗っている車を車買取店に買い取ってもらい、所有者をローン会社から車買取店の名義に変更します。かたちとしては買取店に所有者を移すということです。
「あれ、さっき所有権が自分にないと売却できないって言ってなかった?」と疑問を持つかと思います。
車の所有権は、手続きをすることで移すことができます。つまり、この所有権を移す手続きを車買取店にお願いすればいいわけです。
本来であれば、売却しても払い返済できなかった分(ここでは残債の30万円)は一括払いすることになりますが、買取店によっては返済できなかった分を月々の返済で支払うプランがあります。
このような方法をとれば、所有者が買取店に移るのでローンが残っていても車を売却することができます。
買取店への売却はローン残債がある場合でも可能なケースがあるので、まずは査定を兼ねて相談してみるといいでしょう。
まずはいまの残債と車の買取相場をチェックしよう
やや難しい説明がつづきましたので、もう一度まとめましょう。
ローンが残っている車を買い替えるためにチェックすべきは以下の3つです。
- ・いま未返済のローン(残債)はいくら残っているのか?
- ・乗っている車はどれくらいで売却できるのか?
- ・車の所有権は誰か?
まずはローンの未返済がいくらなのか?をしっかりと把握しましょう。
そのうえで、いまの車がいくらで売却できるかがポイントになります。
そして、車の所有権を確認する必要があります。所有権がローン会社やディーラーの場合、まずは所有権を自分に移さなければいけません。
さきほど説明したとおり、こうした所有権の手続きは車買取店が買い取りのなかで行ってくれます。ですから、自分で面倒な思いをする必要はありません。
ローンが残っていても、その車を売ってお金が手に入ればローンの支払いに充てることができます。
少しでも高く売ることができれば、ローンの負担が少なくて済みますよね。
車のローンがいくら残っていようと、いまの車を高く売るに越したことはありません。
できるだけ多くの買取業者に見積りを依頼して、ローンの返済費用に充てられるようにしたいところですね。
まずは最高額で売れる車買取店を見つけるためにも、車の無料一括査定を活用しましょう。