昔はミニバン=ファミリーカーみたいな感じで、ステップワゴンみたいな大衆向けな仕様が当たり前だったんですが、アルファードが出てきたことで一気に高級路線にシフトした感があります。
もちろん、「単価が高いほうが儲かる」という自動車メーカー側の思惑もあるのでしょうが、いずれにしても車好きからすると豪華な内装は嬉しい限り。
ということで今回は、内装が豪華なミニバンを集めてみました。国産車から輸入車まで一気に見ていきましょう!
【一強体制】トヨタ・アルファード

画像:トヨタ公式サイト

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個人的には、光沢のあるウッドパネル調のインパネに「うっ…これはギラギラ感すごいな」というのが率直な感想なのですが、それ以外の質感・使用感に関しては完ぺきともいえる仕上がりになっていると思います。
まず2枚目の写真の運転席および助手席まわりですが、左右対称なレイアウトになっているおかげで重厚感が伝わってきます。最近は「コックピット風」の左右非対称な内装レイアウトが増えていて、「運転席中心」のデザインが多いのですが、アシンメトリーなほうが威風堂々としていてドッシリ感があります。
あとはなんといっても2列目シートですよね。ふつうのファミリーカーはベンチシートが多いのですが、アルファードは左右が独立した仕様になっています。飛行機のファーストクラスのような雰囲気を上手に醸し出していますよね。アームレストも厚みがあって、長時間のドライブでも疲れにくい。

画像:トヨタ公式サイト
あと細かいところですが、ヘッドレストもすごく考えられています。首の左右の部分が出っ張っていることで、首をしっかりホールドしてくれるので、仮眠をとるときも非常に安定感がある。
そして、オットマンですよ。これがあるとないとでは大違いでして、オットマンがあることで全身の血流が保たれる(下半身に血流が停滞しない)ので、疲れにくく、痔の人にも嬉しい仕様となっています。電動式のエグゼクティブパワーシートなので、動かすのも非常にラクです。
トヨタ・アルファード Executive Lounge ハイブリッド | |
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全長 | 4,945mm |
全幅 | 1,850mm |
全高 | 1,950mm |
ホイールベース | 3,000mm |
パワートレイン | 2AR-FXE 直列4気筒 2,493cc |
WLTCモード | 14.8km/L |
新車価格帯 | 7,599,000円〜 |
ちなみに、ヴェルファイアとアルファードは兄弟車なので、外観以外に大きな違いはありません(厳密にはグレード設定やサイズなど違いはあります)。

画像:トヨタ公式サイト
ヴェルファイアのほうがより押し出し感・躍動感・ギラギラ感があって攻撃的?なデザインになっています。見た目の好みに合わせて選びましょう。
【国産最高級】トヨタ・グランエース

画像:トヨタ公式サイト

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トヨタにはもう1車種、グランエースという高級ミニバンがあります。2019年にこの車が発表された当初は「アルファードがあるのにどうして?食い合うのでは?」と思ったのですが、アルファードとは以下のような違いがあります。
- グランエースの特徴(アルファードとの違い)
- ・グランエースのほうが全長が長い(5,300mm)
- ・3列 or 4列シートを選べる
- ・3列目も独立式のエグゼクティブパワーシート
ざっくりというならば、「大人数で移動するときも乗員ひとりひとりに豪華な座り心地を提供する車」というのがグランエースの特徴です。
全長が驚異の5,300mmと長いので、そのぶん室内にゆとりがあります。4列シートを選ぶとまあまあ狭い感じにはなりますが。
最も顕著なのが、3列目シートの仕様です。アルファードのエグゼクティブパワーシートは2列目だけですが、グランエースは3列目にも採用されています。
個人的には「グランエースってニーズあるの?」と思ってしまいますが(実際、街ではほとんど見かけない)、内装面ではアルファードよりギラツキ感がないので、大人な印象を演出できる車ではあります。
シートのデザインやウッド調パネルの質感が非常に落ち着いているので「50〜60代の経営者が乗る渋いミニバン」としては、良い位置につけている気がします。室内のアンビエントライトも、落ち着いた色が使われていたり。
どこかで聞いた話ですが、会社の社長がアルファードに乗っていると「いかにも(金持ち感)」という感じがするから、「嫌味がない高級ミニバンを供給するするためにグランエースが作られた」みたいな逸話を耳にしたことがありますが(真偽は不明)、内装を見れば納得です。
ただ、個人的にはグランエースの外観デザインがちょっと微妙だなと思っておりまして…。たしかに嫌味はないのですが、高級感に欠けるかなと。見ようによっては商用車に見えなくもないので、もう少しフロントグリルに装飾の工夫があってもいいのかなと思いました。
トヨタ・グランエース Premium | |
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全長 | 5,300 mm |
全幅 | 1,970 mm |
全高 | 1,990 mm |
ホイールベース | 3,210 mm |
パワートレイン | 1GD-FTV型 2,754cc 直列4気筒 DOHC |
WLTCモード燃費 | 10.0km/L |
新車価格帯 | 6,500,000円〜 |
【立場を奪われた】日産・エルグランド

画像:日産公式サイト

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もともと、高級ミニバンというカテゴリーを創出したのはエルグランドでした。僕も当時のことはよく覚えていますが、本当にたくさん街で見かけたんですよね。「ミニバンは国民総エルグランドか?」というくらい、人気がありました。
しかし、モデルチェンジが上手くいかないことに加えて、トヨタがアルファードを投入したことで一気に形成が逆転。もはや、高級ミニバン市場はアルファードの独裁体制となってしまいました。
と、前置きはこのへんにして、エルグランドを見ていきましょう。僕の個人的な好みで言わせてもらうと、エルグランドのフロントデザインはめちゃくちゃ好きです。高級感や押し出し感は強いんだけど、どこかに品の良さを残してる感じ。今後のモデルチェンジで全高が高くなれば、十分アルファードに対抗できる車種になってくると思っています(生産終了の噂もあるけど)。
ただ、内装を見てもらうと、豪華さは到底物足りない感じです。特にアルファードと比べてしまうと、雲泥の差があります。正直、同じ値段出すなら絶対にアルファード買うよね、という感じ。
アルファードの説明で「2列目のアームレストが素晴らしい」と書きましたが、それと比べるとエルグランドの2列目のアームレストはあまりに貧弱すぎます。

画像:日産公式サイト
運転席と助手席まわりのデザインも、中途半端に曲線を取り入れているせいで、高級感を出したいのか親しみやすさを出したいのかわからない「どっちつかず」の仕上がり。エルグランドの車格・キャラクターであれば、水平基調で高級感を演出したほうがいいのにな、と個人的には思ってしまいます。

画像:日産公式サイト
うっすらと「内装の豪華さ」は感じられるので、一定の需要はあると思いますが、繰り返し述べているように、アルファードと比べてしまうと、正直いって勝てる要素がない車です。いやー、本当にフルモデルチェンジしてくれると嬉しいなー。過去の栄光を取り戻して欲しい!
日産・エルグランド VIP パワーシートパッケージ | |
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全長 | 4,965mm |
全幅 | 1,850 mm |
全高 | 1,815 mm |
ホイールベース | 3,000 mm |
パワートレイン | VQ35DE 3.5 L V型6気筒DOHC |
WLTCモード燃費 | ー km/L |
新車価格帯 | 7,593,300円 〜 |
【さらば】ホンダ・オデッセイ

画像:ホンダ公式サイト

画像:ホンダ公式サイト

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1994年に初代モデルが発売されたオデッセイは2021年12月をもって生産終了が決まってしまいました。個人的には新型モデルのデザインが非常に好きだったので、残念です…。
ホンダにはかつて、エリシオンという高級ミニバンがありましたが、売上不振によって1世代で生産が終了。その後は、オデッセイがホンダの高級ミニバンを担っていました。そのため、オデッセイは外装・内装ともにラグジュアリー感を上手に魅せてきました。
インパネまわりにはウッドパネルを上手に使って、派手すぎない大人な高級感を演出。本革シートは黒を基調としたシックなデザインで統一されています。2列目シートは左右独立型になっており、ヘッドレストも重厚感があって居住性も非常に高いです。
豪華とまではいえませんが、オデッセイは上級ファミリーカーという位置づけで、収納などの使い勝手も重視しています。そう考えると、非常にバランスのとれたユーティリティー溢れる車だと思います。
今後はステップワゴンがオデッセイの穴を埋めると考えられますが、車格もサイズも違うので微妙な気がします。
ホンダ・オデッセイ RC1/2/4型 | |
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全長 | 4,855mm |
全幅 | 1,800mm |
全高 | 1,695-1,725mm |
ホイールベース | 2,900mm |
パワートレイン | ガソリンモデル K24W型:2.4L 直4 DOHC i-VTEC |
WLTCモード燃費 | 12.8km/L |
新車価格帯 | 3,495,000円 〜 |
【これは外せない】メルセデスベンツ・Vクラス

画像:メルセデス・ベンツ公式サイト

画像:メルセデス・ベンツ公式サイト

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画像:メルセデス・ベンツ公式サイト

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メルセデス・ベンツ唯一のミニバンであるVクラスは、使い勝手と内装の高い質感を兼ね備えた車です。
以前までのVクラスの外装デザインは味気なく、のっぺりとしていて商用車っぽさが強かったのですが、ここ数年のVクラスはメルセデス・ベンツのデザイン言語が反映されており非常にシャープな顔つきで洗練されています。
運転席およびインパネまわりは意外と加飾が少なく、上品でスタイリッシュな仕上がり。ギラギラ感はまったくないので、紳士が乗ってもよし、家族思いのお父さん・お母さんが運転するのにもぴったりです。

画像:メルセデス・ベンツ公式サイト
個人的には本革シートの表皮デザインにもう少し複雑なパターンがあると嬉しいなと思ってしまいます。ちょっとシンプルすぎるというか、曲線とかうねりが表皮に出ていると高級感が増すので。とはいえ、十分すぎる出来栄えですけどね。
2列目のシートは独立式になっており、アームレストのトレイ&USBポートでスマートフォンの充電が可能。使い勝手がいいですよね。
さらに後部座席を完全フルフラット状態にすることができます。「2列目シートを取り外す必要がある」という条件付きではありますが、後席に3人が寝転べるほどの広大な空間が生まれますので、家族でのキャンプや車中泊でも大活躍してくれるはず。

画像:メルセデス・ベンツ公式サイト
国産の高級ミニバンもいいですが、Vクラスに乗ってる人ってなんかちょっと格が違うというか、「こだわりのある良いオトナ」という印象があります。悪い言い方をすれば”ドヤれる車”だと思うので、個人的にもいつかは乗りたい車です…。
メルセデス・ベンツ Vクラス | |
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全長 | 4,905 - 5,380 mm |
全幅 | 1,930 mm |
全高 | 1,880 mm |
ホイールベース | 3,200 - 3,430 mm |
パワートレイン | M274型 2.0L 直列4気筒 直噴ターボ |
WLTCモード燃費 | 12.9km/L |
新車価格帯 | ¥8,400,000〜 |
【個人的な評価】豪華なミニバンランキング
- 第1位 トヨタ・アルファード
- 第2位 メルセデスベンツ・Vクラス
- 第3位 トヨタ・グランエース
トヨタ・アルファードを1位にした理由は、価格以上に内装の豪華さを実感できるからです。個人的にはインパネまわりのギラギラ感や派手な見た目が好きになれませんが、総合的に見るとやはり買う価値があるなと。高級ミニバン市場で一強体制を構築しているだけあって、正直「向かうところ敵なし」という感じになっています。
2位をVクラスにした理由は、内装がシンプルで洗練されているからです。他の高級ミニバンがよりも、落ち着いている印象。また、本革シートでありながら、後席のフルフラットを実現しているというのは評価されるべきポイントかなと思います。キャンプや車中泊好きの自分としては、だいぶ響いています。
3位のグランエースは、アルファードで培った高級ミニバンの技術を集結していて、完成度は高いです。ただ、サイズが大きいだけでアルファードとの差別化があまり図れてない気がするし、外観のデザインも最高級ミニバンとは言い難いチープ感が漂います。
いずれにせよ、内装が豪華なミニバンは当然ながら価格も豪華です。もしいま乗っている車から買い替えるのであれば、愛車をしっかり高値で売却して予算を確保したいところ。
個人的には下取りよりも一括査定で手放すのがおすすめなので、豪華なミニバンに買い替えを検討している人は、ぜひ一括査定を試してみてください。
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